2008年10月21日

オスカーな日

081021
なんだかオスカーとすっかり仲良くなってしまった。幸せこの上ないことに会うとハグ。今日は午後にオスカー・カストロ・ネヴェスのクリニック。オスカーの目の前で、アンサンブルのクラスのみんなで、バークリーに来て初めて人前で演奏した。私の演奏は稚拙だったけど、2ヶ月半ぶりに人前で演奏するという、恥ずかしいような気持ち良いような感覚をひしひしと感じて楽しかった。オスカーは生徒の演奏を聞いても、決して悪いところを指摘したはしない。もっとこうした方が良いよ、でももちろんすばらしいよ、と言う。そして面白かったのが質問が飛び交う中での会話、「キミたちはブラジル音楽を勉強していて、このグルーブがあそこでひっくり返ったのは何で?なんて聞くけど、ボクは勉強したことがないんだ。何でかなんて分からないよ。」笑顔と共にオスカーは言う。そうだよなー、考えてひいてるわけじゃないんだよなー。この人が作ってきたんだもんなー。
夕方からコンサートのサウンドチェック。そういえばオーケストラがいるあたりにはモニターがない。そういえばこれって実は斬新だったんだなぁ。クラシックのオケと、リズムセクションが入ったバンドが共演するとリズムが合わない(オケが遅れる)っていうのは、オケが下手だからかと思っていたけど、モニターがないのもひとつの要因だなと思った。
オケのSCが終わってから客席で見学、すばらしすぎる、幸せ。何曲かのちに、ユージーンとオスカー二人だけの曲のリハーサルが始まった。なんとオスカー編曲バージョンのG線上のアリアだ!百合ちゃんとさんざん演奏していた曲。これがオスカーの編曲だというのはもちろん知っていた。でも生で聴けるとは!それに尊敬するユージーンのチェロで。マリアーノの時はサマンバイアを、そして今日はとG線上のアリアを。自分のレパートリーである曲を、作曲や編曲をしたオリジナルの人の演奏を聴けるとは、、、あぁ。
このような感動を引きずったままコンサートが始まる。最初にボサノバ50周年記念の数分の映像が流れる。カーネギーホールで行われた伝説的なボサノバコンサートも含まれていてもちろんオスカーのカルテットも写る。そして一曲目はシェガ・ヂ・サウダージ、ボサノバが生まれた瞬間とされる感動的な曲で幕を開ける。その後も曲は続き、私にとっては知ってる曲がほとんどなんだけど、オケのメンバーはそれほどブラジル音楽に興味がないのかじーっと待っている。私は感動で脳内興奮状態なのに。ブラジル音楽の歴史を作った人と同じステージに立って同じタイミングで音を奏でている、すごいよこれ!クラシックでいうと、ハイドンさんと演奏会やったよ、みたいな。ジャズで言うと、、、うーん、誰やろ、よう分からん。
2時間を超える長いコンサートだったのだけど、オスカーはギターを弾き歌いピアノをひきしゃべり、とても精力的だった。でもどの瞬間でも音を楽しみ、放ち、分かち合い、笑いあい、オープンな姿勢がとても印象的だった。
良い経験をした。とても感動した一日でした。
posted by ayumi at 00:00| 日記