2009年05月04日

jazz strings orchestraのコンサートとfiddleについて。

ユージーンが主催するjazz strings orchestraクラスのコンサート。
オーケストラ以外にもフィドルを中心としたバンドがいくつか演奏したんだけどこれがどれも良い。
今回はどれもケルト系(celtic)フィドラーばかりだった。

「Blue Moose and the Unbuttoned Zippers」
むずかしいバンド名だなぁ。バヨリン2人にギター、ニッケルハーパ(Nyckelharpa)という珍しい楽器をうまく使ったアレンジ、そしてなんて言ってもバンドしての一体感がすごく良い。ゆったりした部分での味のある歌声、途中で必ず拍子が替わり速くなった部分での疾走感あふれる演奏。どちらもすばらしくてぐいぐい引き込まれるのだ。
http://www.myspace.com/unbuttonedzippers

次に8人くらいのフィドラー(バイオリン弾き)とチェロ一名「fiddle club」の演奏。
日本人はケルト音楽やフィドルが大好きなはずなんだけど、イマイチ浸透していないし表層しか知られていない気がする。かくいう私もよく知らないんだけど、でもボストンに来て自然と耳にするうちに少しは分かってきたことがある。

まず、ケルト音楽は「島唄だ。」ということ。
だからなのか譜面がない。というか譜面を見ているのを見たことがない。
ダウンビートで交互に足を踏むが、しかしリズムの重みは実はその「裏」に来る。裏を感じるために踏んでるんだろうな、あれは。だから、ネイティブのアイリッシュの人もしくはケルト音楽上達者は自然と足を踏んでテンポやリズムを取っているが、そうでない人は足が動いていない、という違いがある。

オーケストラでの演奏は4曲だったのだけどどれも大曲でなかなかむずかしかった。
ジャズアレンジでの「I got Rythum」はさすがジャズを学んでいるバイオリニストだらけとあってニュアンスがすごい。ゲスト ソロバイオリニストのダンカンはオーランドブルーム似でめちゃめちゃかっこいい上にめちゃめちゃ上手い。
ユージーンの曲は弦楽器のことを熟知しているだけに複雑かつ緻密に構築されている。
「Fiddle Suite」という曲は昨年卒業のバイオリニストが書いた曲なのだがフィドルの要素とChoppingを見事に埋め込んだ傑作。
昔、Aska stringsをやっていた時にも名作がたくさんあったのだけど、この「Fiddle Suite」は日本では当分誕生しそうにない曲。そしてもし日本人の弦楽器プレイヤーが演奏したとしても残念ながら形になりにくい曲だ。というのもさっき書いたフィドルの感じが出来ないと思うのと(確実に日本人の方が「上手」だと思うのだけど、これとそれとは別)、Choppingが出来る人がとっても少ないから。Choppingはこれから流行らせようと思っているので10年後には普通のことになってるかもしれないけど。
いつか、この日の演奏がyoutubeにアップされるような気がするので、その時にはまたここにも載せます。

それから、
今回は演奏しなかったのだけど学内で人気の弦楽四重奏バンド「Folk Arts Quartet」。女性4人でチェリストが立ってひきます。ケルト音楽ベースなんだけどプラスしたコードや拍子のアレンジがすばらしい。もちろん演奏も。CDをだしたばかり。ファンです。
http://www.myspace.com/folkartsquartet

おまけ、オーランドブルーム似ダンカン
http://www.myspace.com/duncanwickel
posted by ayumi at 00:00| 日記