2009年04月05日

The Art of AttractionというバンドのREC.

090405
「The Art of Attraction」というバンドのレコーディングにストリングスを入れたいというので、誘ってもらった。最初メールが来たときあまりに状況も英語も分からなくてThe Art of Attractionって何ですか?ってメールを返したら、僕たちのバンドですと返事が来た。直訳してしまってこんがらがってたんだよね、なんか失礼なことをした。
ニュートンという、ヨーヨーマも住んでいるちょっとだけ郊外のオシャレタウン、そこの一軒家をバンドで借りて、住んだりレコーディングスタジオに改造したりしているらしい。映画に出てきそうな古めかしいお家。暖炉があり見たこともないようなこれまた古いアップライトピアノがあり、タムが7個くらい付いたドラムがあり、そんなお家にメンバーやバークリーの弦楽器4人が集まってくる。ギャラはピザ。
とりあえず音を出してみようと場所とマイクのセッティングから始め、カルテットの皆んなもなんか自由に弾きはじめる。が、ここからがわたし的には感動の体験だった。というのも、例えば私がなにかパターンみたいなものをひくと(私はただ思いついたのを練習してるだけ)誰かがそれにさりげなくのってきてなにかひく。するとそれに反応して誰かがバッキングを始める。残りのひとりもそうなると参加して役割を探し出す。自然とソロが廻り、コードやリズムが変化していく。これはいわゆるセッションという感じで、ギターやドラムやベースなんかが集まるとこういうことになるのだけど、弦楽器のみの編成でこういうことができたことがないし、できないだろうと思っていたのだ。弦の響きだけで譜面がない音を紡ぎだす気持ちよさ。
しかもタイム感が合う。合わせようと努力してるわけでなくなんとなくひいてるだけなのに合う。普通チェロがタイムをキープしないといけないことが多いので自由になれないのだけど、みんながキープするとかそういうことを全く考えないで普通にできていた。それだけでカンドー。私にとっては貴重な第一歩でした。
しかし、譜面になると結構荒っぽい。思いもつかないようなボーイングや解釈で、私は何も口出しできない。しかも何回も録り直す。合理性とかを無視し納得するまで模索、しかも切迫感とかない。これは学生だからなのか?アメリカ人気質なのか?
ま、でも面白い体験だった。アメリカ人のみの7、8人の中に放り込まれるとどうしようもない、会話が早すぎて90%分からなかった。
でもいい夜だった。いいショーゲキだった。
posted by ayumi at 00:00| 日記